県生協連からのお知らせ

「第41回千葉県消費者大会」開催
テーマ ~どうなる「医療」と「介護」、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために~

 消費者団体千葉県連絡会は、2月14日(火)、千葉市文化センターアートホールにおいて、第41回千葉県消費者大会を開催し、110名の参加がありました。

 高齢社会がすすみ、福祉・介護・医療の需要が高まる中、医療や介護に関する制度の見直しがすすめられています。今回の消費者大会では、私たちにとって、切実な「医療」と「介護」の制度がどう変わり、利用者の負担はどうなるのか、最新の動きについて学習し、消費者・社会の一員としての役割を考えました。

 午前の部では、講演「どうなる『医療』と『介護』、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために」と題し、日本医療福祉生活協同組合連合会の松本常務理事より、国がこれからすすめようとしている制度の仕組みや消費者から見た問題点、地域や私たちのくらしの中で求められていることは何かを話していただきました。また、医療福祉生協が全国の地域で取り組んでいる見守りや助け合いの活動も多く紹介していただきました。

松本弘道氏の講演要旨

 「社会保障給付は、高齢化により今後も急激な増加が見込まれています。受益と負担のバランスが取れた社会保障制度を構築していくことが求められ、医療と介護制度の一体的な改革が進められています。

 制度改定では、「医療費の削減」、「医療・介護の連携強化と在宅医療・介護の推進」、「地域包括ケアを市町村ごとの責任と運営に」、「患者の利用を制限」があげられています。制度の存続に必要だといわれる一方で、利用者にとっての様々な問題点も指摘されており、私たちひとりひとりが関心をもって見ていくことが必要です。

 中でも、私たちがすすめる健康なまちづくりを後押しする政策となる、地域包括ケアシステムを構築する「地域マネジメント」の必要性が求められています。地域ごとに推進状況に違いが出る懸念はありますが、積極的に協議体に参加し、実態を把握し、私たちにできる対応を実践することが求められています。

 参加者からは、「益々、高齢化となる日本だからこそ、対策が必要ですが、住む地域によって受けられる支援がかなり異なることに不安を覚えます。」、「医療、介護のプロの力は大切ですが、地域のあたたかい力添えはより大切なんだと実感しました。」、「ソーシャルキャピタルを構築し、予防に努めたいと思いました。」など、医療や介護に対する関心の高さをうかがわせる感想が数多く寄せられました。

 午後の部では、会員団体からの活動報告と今回のテーマにつながる問題提起、交流を行いました。誰もが安心して暮らせる住宅政策を要求する取り組み、子どもの就学援助制度・社会保障制度の問題、医療福祉の取り組み、消費税増税に係る取り組み、憲法を守る取り組み、労働問題、消費者行政強化をめぐる状況や取り組みなど、くらしを取り巻く様々な取り組みが報告されました。

 参加者からは、「発信、参加することで社会を動かす力になるのですね。」「各団体の取り組みは、すべて私たちの生活を守っていくためだったことにびっくりしました。」などの感想があり、今後の活動をすすめていく上で大変有意義な交流となりました。


講師:松本 弘道 氏


会員団体による活動報告

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